船場吉兆の食べ残し流用

大阪市中央区の料亭船場吉兆本店が、客の食べ残しの料理を別の客に使い回ししていた問題。

最近読んだ小説のなかに、カクテルのチェリーは使い回しているので絶対口にしないという描写があった。パセリやレモンの輪切りなども使い回しは日常らしい。ラーメン店では客の飲み残したスープまで流用するという、おぞましい噂も聞いた。

食品の再利用は食品衛生法違反ではない。たとえば賞味期限内であれば、返品があった和菓子を再包装して売ることも可能だ。だが、今回の場合、魚や肉など一度加工した生鮮食品だ。へたすると同じものを二度、三度も出していたのではないかと推測される。

高い値段を客に払わせていたのに、その一部が使い回しだったと知ったら、客は激怒するであろう。しかし、経営が傾く前に客はこうした異常事態に気づき、客足が遠のいていったのではないだろうか。目利きなら料理の新鮮度や味のおかしさは、一発でわかる。わずかな手落ちで信用を落としてしまうことは多々あるのだから。

しかし、いっぽうでこの問題の背後には、食べ残しを美徳とする飽食文化が影を落してもいる。
以前、とくに戦後貧しく食糧難の時代には、こうした流用は問題視されなかったであろう。また高級料理がこうした苦肉の策にでてまで経費削減に走る裏には、日本の食品が異常にプライスダウンしてきた背景があり。また食品よりもブランド品や情報機器などにお金を回すようになった傾向があげられるかもしれない。

あらゆる社会問題には、一面的には語れない心理が複雑にからみあっているのかもしれない。

【2008/05/07 00:33】 時事記 | TRACKBACK(0) | COMMENT(0) top>>

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